米国ネットギャンブル禁止法案 その後 ( 2006年10月10日 )

先月末に可決されたアメリカのインターネットギャンブル禁止法案ですが、まだブッシュ大統領は署名していません。

10月13日(金)に署名して成立するという情報が流れているので、おそらくその頃になるのでしょう。

いろいろな動きがあるので、まとめてお伝えします。

  • リストラ

    イスラエルはオンラインカジノ業界における一つの集積地になっていますが、そのイスラエルのオンラインカジノ関連会社で社員の半分が解雇されたというニュースがありました。

    First of many online gambling dismissals begin
    http://www.haaretz.com/hasen/spages/772023.html

    記事では、今回のオンラインギャンブル禁止法によって同様のことが今後も続くのではないかとしています。

  • 多角化

    エンパイアポーカーで知られていたEmpire Onlineは、今回のインターネットギャンブル禁止法案の可決をうけて、オンラインギャンブル以外でも新規事業を始める意向だということです。

    Empire considers investing outside gaming (Reuters)
    http://today.reuters.co.uk/news/articlebusiness.aspx?type=businessNews&storyID=2006-10-09T111022Z_01_WLA4099_RTRUKOC_0_UK-LEISURE-EMPIRE-ONLINE-STRATEGY.xml

    いったい何を始めるのでしょうか。イギリスのGaming Corporationという会社も、他の分野にも手を広げるとして、社名をMedia Corporationに変えました。

  • FTSE100から脱落

    PartyPokerのパーティーゲーミングが、FTSE100から外されることになったということです。株価がかなり下がったためです。今後はFTSE250に入ることになります。

    ちなみにFTSE250に入っていたカジノオンネットの888 Holdingsは、そこから一段下がってFTSE Smallcapというカテゴリーに入るということです。

  • アブラモフとのリンク

    今年アメリカで大きな話題になったロビーストのアブラモフと、パーティーゲーミングとの関係が明らかになったということです。

    Online gaming had ties to US 'super-lobbyists'
    http://msnbc.msn.com/id/15147001/

    これまで何年もオンラインギャンブル禁止法案が通らなかったのは、この活動の成果だったのかもしれませんが、お金だけ受け取って何も工作をしていなかったのではないか、という見方もあるようです。

  • 陰謀説

    何度も報じられていますが、今回のアメリカのネット賭博禁止法案は、最終的にアメリカ国内のカジノ資本がアメリカのオンラインギャンブル市場を独占するための陰謀なのではないかという説があります。

    イギリスのEconomist誌でもこんな記事がありました。

    Online gambling - Busted flush (The Economist)
    http://www.economist.com/business/displaystory.cfm?story_id=7997055

  • 小切手とACHは対象外?

    銀行業界からは、今回の法律による規制で小切手とACHが対象外となることを期待しているという声があるようです。

    小切手とACHについては支払先をチェックする仕組みが存在せず、そのようなシステムを導入する予定もないからだそうです。

    U.S. Online Gambling Prohibition Likely Not Enforceable (Casino City Times)
    http://www.casinocitytimes.com/news/article.cfm?contentID=161568

    このような関連から、WSJ (Wall Street Journal)も最近の記事で、今回のオンライン賭博禁止法案が成立しても実際にはオンラインギャンブルを止める効果はないのでは、と疑問を呈しています。

  • IGCの声明

    インターネットギャンブルの業界団体であるIGCは、今回のオンラインギャンブル禁止法案は個人が遊ぶことを禁止するものではないという声明を出しています。(こちら)

    業界団体の発表なので当然バイアスがかかっていますが、業界として声を上げたということには着目すべきでしょう。

ということで、多方面でいろいろな動きがありますね。



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