アメリカのジャイアンぶりに欧州が「待った」 ( 2008年03月11日 )

アメリカのオンラインギャンブル禁止法についての記事がありました。

欧州委員会、米国のネット賭博規制法による処罰に「待った」

 欧州委員会は3月10日、米国が定めるネット賭博規正法を、既に撤退した米国外のオンラインカジノに適用することが、貿易障害規則(Trade Barriers Regulation)に沿っているかどうかについて、正式な調査に乗り出すことを明らかにした。

 欧州委員会によると、米国には当時ネット賭博規制法が成立していた一方で、世界貿易機関(WTO)協定としてその存在を認めていた。それにもかかわらず、過去にさかのぼって海外のネットカジノに対し規制法を適用するのはGATS(サービスの貿易に関する一般協定)違反であると、欧州のオンラインカジノ業界は主張。米国は2006年に「Unlawful Internet Gambling Enforcement Act」(UIGEA)を施行、欧州のネットカジノはすべて米国市場から撤退した。ギャンブルを認めるWTO協定についても現在は撤廃されている。

 米司法省は現在、協定撤廃以前に米国市場向けにネット賭博サービスを提供していた欧州企業について捜査を進めている。これに対し欧州のギャンブル協会であるRemote Gambling Association(RGA)は、米国の賭博規制法と、それに相反するWTO協定の存在が不明確であり、これをもとに既に米市場から撤退した海外企業を処罰するのはおかしいと訴えている。

 欧州委員会はRGAの訴えを受け、正式調査を開始。今後5~7カ月かけて調査を行う計画という。

何かの翻訳だからなのか、背景を知らない人が書いているからなのか、意味がイマイチ不明確なので、元ネタ(?)をあたってみました。

EU probes U.S. online gambling crackdown (Reuters)
EU Probes U.S. Web Gambling Ban (Wall Streeet Journal)
EU in US online gaming enquiry (BBC News)

要するに、こういうことです。

  • 2007年12月にパーティゲーミングやBwinが欧州委員会に対し、アメリカの差別的・保護的なオンラインギャンブル政策について不平を訴えていた。

  • 3月10日に欧州委員会は本件についての調査を開始した。5~7ヶ月かかる予定。調査の結果、アメリカの法律が不公正だと認められた場合は、WTOに提訴する可能性がある。

  • 米国とEUの間では、米国の保護的な禁止法による損害への補填として、米国が欧州側に他の分野で便宜を与えるという合意が2007年12月に成立している。その一方で、米国司法省はヨーロッパのオンラインギャンブル企業の過去の件についての捜査をその後も継続している。

ということで、NETELLERのように米国に巨額の罰金を支払うような羽目にならないよう、こういう形で牽制をしたとも読めます。

一時はカジノオンネットの888やパーティーゲーミングが罰金支払いで米国側と和解するのではという噂もありましたが、さすがに法律が成立する前の出来事を新しい法律で罰するという無茶はやめてほしいものです。

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