オンラインポーカー「ブラック・フライデー」……その後

アメリカ時間4月15日金曜日(日本時間16日)に3大オンラインポーカーサイトが閉鎖された事件ですが、業界では、ブラックマンデーにちなんで『ブラック・フライデー』と呼ばれています。
ポーカースターズはせっかく提携をしたスティーブ・ウィンの率いるウィン・グループからもさっさと捨てられ踏んだり蹴ったりの状態でした。
早くも1カ月がたちましたが、今はどうなってるのでしょうか?

サクッと調べてみたところ、4月20日にポーカースターズが出したプレスリリースによると$100ミリオン以上がアメリカ国内のプレーヤーに返金されたそうです。ちなみにフルティルト、アブソリュートポーカーではまだこの様な返金に関しては詳細が発表されていません。5月の頭の時点では、フルティルトポーカーではアメリカ国内のプレーヤーはまだプレーをさせていましたが、入出金、もしくは資金の移動などは一切できませんでした。またアメリカ国外のプレーヤー対しても、出金額と回数の制限が付くなど全体的に厳しくなっています。

何故ポーカースターズはこんなに早く出金に対して対応できたのでしょうか?
理由はライセンスの違いです。

ポーカースターズはマン島発行のライセンスを所有しており、マン島のゲーミングの法律ではプレーヤーの資金と会社の資金やアセットは分けて別にホールドするように義務付けられているからです。
なので常にプレーヤーがデポジットしている金額に相当するものが別の銀行口座に常に置いてあるというわけです。
やはり信頼のできるライセンス国は違います。

アメリカ国内では、このブラックフライデー事件はニュース番組でも大きく取り扱われ、オンラインポーカーなどプレーしたことがない人までも今では知っているという状況です。
以前あった似たようなケースの事件の中でも今回が一番大きく取り扱われていると思います。
これだけの大きなインパクトを出した事件ですが、これによりアメリカのオンラインカジノへの姿勢が浮き彫りになり、アメリカ政府にとっては外国勢への良い威嚇になったともいえるでしょう。オンラインギャンブルを排除するということではなく、これを機会にアメリカはアメリカ政府の縄張りであり、許可なく侵入したものは痛い目を見せる、といったところでしょうか。
外国勢がアメリカへ入ってこれないうちにさっさとオンラインギャンブルの法整備を完了させるのも間近かもしれません。

ワールドポーカーファンのサイトへ