No.212 オンラインカジノファンニュースレター

ちょっと間が開いてしまいました。
一週間ほど前からカジノマイスターの掲示板で活発に議論されて
いる話を、まずは取り上げましょう。
■ オンラインカジノファン ニュースレター No.211 ■
ことの経緯を簡単に書くと、こんな感じです。
・3月31日に、ある新規プレイヤーがキングネプチューン
 カジノのウェブサイトをチェックした。
(その時点ではDeuces Wild Video Pokerは除外ゲームではなかった)
・翌4月1日に、同カジノで200ポンドを初回入金。
 初回ボーナスの200ポンドを受け取った。
(その時点ではDeuces Wild Video Pokerは除外ゲーム)
・Deuces Wild Video Pokerを含むプレイの結果、残高は
 約8,000ポンドにまで増えた。
・出金を申請。
・その後、除外ゲームをプレイしたことを理由にカジノは残高を
 ゼロにし、そのことをプレイヤーに通知。
(後に、カジノ側の書き込みにより、没収されたのは勝ち分だけで、
 自前入金分とボーナス分の計400ポンドはアカウントに
 残っていたことが判明)
・このプレイヤーは、条件が変わってから1日しか経って
 いなかったこと、わざとではないこと等を理由に、
 カジノに対して再考を要求した。
その後、このプレイヤーはカジノマイスター掲示板に不満の
書き込みを続けています。
ちなみに、ボーナス条件をクリアする前に除外ゲームをプレイした
場合について、キングネプチューンカジノの条件はこうです。

「カジノより受け取ったボーナスチップで、除外ゲームでプレーした
 場合には、勝利という結果となっても、このプレーはプレー条件を
 満たすものとはなりません。
 これらの勝利金は無効となり、トライデントグループカジノ、
 マネージメントの裁量において、払い戻しもしくはアカウント
 残高より取り除かれる、もしくは没収される場合があります。」

ですので、没収という決定はこの条件を適用したものになり、
不当なものとは言えません。
それでも議論を呼んでいるのは、なぜでしょうか。
こんなところではないかと思います。
・キングネプチューンカジノはオンラインカジノとしてはベストの
 評判を誇るカジノ。その評判からすると、今回の処置は厳しすぎる
 ように見える。
 たとえば、カジノによっては、「今回は見逃して出金申請した分を
 アカウントに戻しておくけれど、次回同じことをしたら没収すること
 になるから気をつけて」というところもある。
・条件上は「没収される場合があります」ということで、
 必ず没収するとはなっていない。
 今回はプレイヤーに悪意がないように見えることから、カジノの
 裁量で見逃してもいいのではと感じる人もいる。
・ボーナス条件をプレイヤーがチェックしたのと実際にもらったのとで
 時間的に1日しか違わない。
 「猶予期間」として寛大な措置をしてもいいと感じる人もいる。
皆さんはどう思うでしょうか?
本来没収されても文句を言えないボーナス額まで今回は戻して
もらっているので、カジノがひどいことをしたとは感じません。
でも、問題がないとは言えません。
私が問題だと思うのは、以下の点です。
・カジノのボーナス条件は分かりづらいところに書いてある。
 キングネプチューンも例外ではない。
(ボーナスの申請画面で、申請ボタンを押す前にボーナス条件を
 大きく表示して、「条件を読んでこの条件を受け入れます」という
 大きなボタンを押すような追加のステップを入れれば、
 プレイヤーも今よりは条件に目を通すでしょう)
・除外ゲームや禁止ゲームでも、遊ぼうと思えば、ソフト上は
 何も警告もなく普通に遊べてしまう。
(ボスメディアのカジノでは、除外ゲームをプレイしようと
 すると、「これは除外ゲームですよ」という警告メッセージが
 出るところがあります。これがあれば、今回のトラブルは多分
 発生しなかったでしょう)
・条件を満たしているかどうかリアルタイムで簡単にチェック
 できるシステムがない。
(クリプトロジックのキャッシャーのシステムのように
 ボーナス条件のクリア状況がすぐに分かる仕組みが
 あればいいのではないかと思います)
そんなわけで、これを教訓にシステム的な改善をぜひ
進めてほしいものです。
それと、一般的な注意ですが、除外ゲーム・禁止ゲームにはいくつかの
異なる種類があります。
・除外ゲームでプレイしてもOKで、単に条件を満たすプレイとしては
 カウントされないだけというもの。
・除外ゲームでプレイすると、そのゲームで勝った分は没収されて
 しまうもの。
・除外ゲームでプレイすると、すべての勝ち分が没収されるもの。
・除外ゲームでプレイすると、ボーナスとすべての勝ち分が没収
 されるもの。
・除外ゲームでプレイすると、ボーナスとすべての勝ち分が没収され
 さらに乱用者として将来ボーナスをもらう権利を剥奪されるもの。
・除外ゲームでプレイすると、ボーナスとすべての勝ち分が没収され
 さらに乱用者としてアカウントが閉鎖され、自前分のみ戻ってくるもの。
こういう種類は、条件をいくら読んでも分からない場合もあります。
そして最後は「カジノの最終決定です」の一言で片付けられたりします。
そんなわけで、やはりボーナス条件をクリアするまでは除外ゲームや
禁止ゲームには近づかないというのがベストでしょう。
それにしても、プロまたはセミプロのボーナスハンターであれば、
除外ゲームに手を出すようなヘマはしません。
なので普通に考えると、ボーナス条件クリア前に除外ゲームで
遊んでしまったりするのは、よく分かっていない初心者か又は
単なるうっかりです。
なので、没収されるのは気の毒なケースが多いのかもしれません。
そういう意味では、そういううっかりが出ないようなシステムを
作るのが先決でしょう。
条件を小さく別ページに表示して、しかも実際にプレイしても
何も言わず、負けたら放置し、プレイヤーが勝ったら
「除外ゲームで遊んだから没収ね」と後から言うのでは
まともな商売とは言えません。
今回のようなトラブルで、「オンラインカジノは恐ろしい」という
イメージが広まって、自分の首を絞める結果になるのではないかと
いう気がします。
と、すっかり話は長くなってしまいました。
で、そのキングネプチューンですが、上の件もあって、なんとなく話が
聞きたくなったので、トライデントグループのMicki Osterさんの
メールインタビューをしました。
その模様の翻訳をここに掲載します。

Q.主にカルメンメディアとの統合について質問したいと思います。
  あなたとは2003年からの付き合いなので率直に質問します。
A.2003年? 楽しんでいると時間は飛ぶように過ぎていきますね。
Q.この統合のニュースには相当驚きました。他のプレイヤーの方も
  随分驚いたのではないかと思います。
  最初にこれを聞いたとき、これはまるで街で一番人気のある
  優しくて賢い女性が、街で一番金持ちで有力、でも尊敬されていない
  老人と婚約してしまったようなものかな、と思いました。
  この「美女」の大ファンとして知りたいのは、「街で一番の金持ちの
  老人」の何がよかったのか?ということです。
A.アシュリー・ヘッド氏はカルメンメディアグループの指揮をとっている
  人物で、私と彼は長年にわたる良き友人です。
  何を一緒にできるか考えてきましたが、私の考えでは、今回予定
  されている統合は、トライデントグループにとって有益なものです。
  カルメンメディアがもつ素晴らしいリソースが活用できるというのは
  利点になります。
 「街で一番の金持ち」かどうかは分かりませんが、多大な利点が
  あることは確かです。
Q.カルメンメディアが近い将来に証券取引所に上場する計画をたてて
  いるかどうかは分かりませんが、今回の統合は上場時に投資家の受けを
  よくするためにオンラインゲーミング業界で最も尊敬されている人物を
  幹部に据えただけなのでは、と思う人もいるようです。
  この考え方は間違いですか?
A.カルメンメディアが今後長期的にどうするのかということについては
  よく分かりません。
Q.私の経験では、ベルロックグループのオンラインカジノの顧客サービス
  はとてもスローです。これは組織のサイズが大きすぎるか、または
  プレイヤー数の拡大と比べて顧客サポート部門への投資が少ないからでは
  ないかと推測しています。
  私の心配は、あなたのようなすごくエネルギッシュな人も、カルメンの
  ような巨大組織の中では上手にコントロールすることが難しいのでは?
  ということです。
  トライデントのブランドがベルロックのカジノのようにスローになる
  ことを避けることができますか?
A.カルメンメディアとトライデントがお互いに学びあえる点は
  沢山あります。この統合が完了すれば、お互いの弱点を補強することが
  できるようになります。特に日本についてはそうです。
  キングネプチューンカジノとゲーミングクラブジャパンのサポート部門を
  拡張することを計画していますが、これによってあらゆる点でベストの
  サービスが提供できることになります。
Q.カルフールとウォルマートは日本では失敗しました。彼らの
  「我々はすべてを知っているんだ」という態度が原因かもしれません。
  カルメンメディアの場合も、アメリカで成功しすぎたために、他の国の
  プレイヤーがどう違うか理解しようともせず、そのせいで日本では
  失敗するのではないかと心配になります。
  これについてどう思いますか?
A.私たちそれぞれの長所と短所は完璧なパズルのようにぴったりと
  フィットしています。
  トライデントのチームは日本人プレイヤーと深くかかわり続けます。
  カルメンメディアは文化の違いについて理解していますし、トライデントも
  そうです。日本人サポートチームに助けてもらって、その違いを把握する
  ために全力をつくしてきました。これはご存知の通りです。
  日本を訪れて時間を過ごすことは、私にとっては特権のようなもので、
  知っての通り、日本に行くことは本当に好きです。
  それと、これまで3年に渡っていろいろアドバイスをくれたことは
  ありがたく思っています。
Q.今回の統合は、サービス面、製品面で日本人プレイヤーに本当に
  メリットがあるのでしょうか。
  たとえば何か新しいものとか楽しいものそのうち出てくると
  期待していても大丈夫ですか?
A.もちろんです。でも計画の詳しいことはまだ言えません。
Q.カルメンメディアは、Aces High、Showdown、Homeという比較的
  マイナーなブランドを今後はプッシュしないことを決めました。
  トライデントのカジノでも、一つか二つくらい閉鎖するということが
  ありますか?
A.具体的なことは分かりません。ただ、私は整理統合については
  賛成派です。
Q.キングネプチューンとゲーミングクラブジャパンの日本語サポートと
  日本語ソフトウェアは今後も続くのでしょうか?
A.もちろんそうです。マイクロゲーミングといっしょに日本語製品の
  改善を続けていきます。
Q.現在トライデントグループのカジノはKahnawakeでライセンスを
  受け、カルメンメディア(ベルロック)のカジノはジブラルタルの
  ライセンスで営業しています。
  今後はトライデントブランドのカジノもジブラルタルになるのですか?
A.これは、統合の後に法務部門が検討することになります。
Q.あなた自身は統合完了後はジブラルタルの本社に移るのですか?
A.いいえ。冬の気候はあちらのほうが良さそうですけどね!
Q.トライデントトリビューンを毎月楽しみにしているのですが、
  これはどうなるのでしょうか?
  ベルロックのCOOL HANDもいい雑誌ではありますが、トリビューンの
  ほうがはるかに好きなんですが。
A.トライデントトリビューンを止めたり変更したりするつもりは
  ありません。もちろん変更といっても良い方向に変更することは
  ありますが。
Q.MGMやハラーズがアメリカでのオンラインギャンブル合法化に
  興味を持っているというニュースがありました。
  もし本当に合法化されたら、そういう巨大ブランドと競争できると
  思いますか?
  Google Casino、Yahoo! Casino、MGM Online、それにWynn Casinoと
  いうようなカジノが出てきて、もうそこにはカルメンメディアの
  出る幕はないということになりませんか?
A.それこそがまさに今回のような統合が行われる理由です。
Q.イングリッシュハーバーのビデオポーカーで起こったような
  トラブルがあなた方のオンラインカジノでは発生しないように
  何をしていますか?
A.とにかくベストを尽くしています。
Q.カジノマイスターの8,000ポンド没収の議論を見て、ソフトウェアの
  中に「除外ゲーム警告システム」というようなものがあるべきだと
  思いました。
  各カジノ運営者がソフトウェア内で除外ゲームを指定でき、
  ボーナス条件をクリアする前のプレイヤーがそうしたゲームを開くと
 「除外ゲームです」と警告メッセージが出るようなシステムです。
  実際こういうシステムはボスメディアで導入されていますが、
  こういうものが可能だと思いますか?
A.それは良いアイデアですね。実現可能かどうか考えてみます。
Q.カジノオンネット、32レッド、マンションといったオンライン
  カジノはプレミアリーグのチームのスポンサーになっています。
  同様の計画がありますか?
A.それを話すのはまだ早いですね。というのはこの統合はまだ
  完了していませんから。
  ただ、統合が完了した暁には、そういったマーケティングの動きが
  出てくるのは確かだと思いますよ。
Q.今年のGIGSEはどんな感じでしたか?
A.以前よりもかなり「企業色」の強いものでした。
  たとえば投資銀行の人も多かったようですし。このオンラインゲーミング
  産業というものが成熟してきているというのは明らかです。
Q.ラドブロークスのHot Slotsは、プレイヤーが勝つために役立つ
  情報だと思いますか。
  それとも、あれはただの営業上の馬鹿馬鹿しい仕掛けでしょうか?
A.詳しいことを知らないのでコメントができません。
Q.マイクロゲーミング以外で、と言われたらどのソフトを選択しますか?
A.答えは、なし、です。
  次善の策など考えることはできません。

というわけで、ちょっと残念なことに、一部官僚的というか優等生的な
答えが散見されます。
すでにカルメンメディア化してしまったのか?と多少心配にもなって
きますが、どうなるのでしょうか。
ですが、トリビューンの存続や新しい何かの予告もあったのは
良かったです。
まあ、あとはインタビューとかではなく、実際のカジノのサービスの
質がどうなるのか、じっくりと見ていくしかありませんね。
Mickiさん、ありがとうございました。
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■ 後記 ■
新しいオンラインカジノの話があちらこちらから
聞こえてきています。
既存カジノの統合という流れとは別に、これまで全く存在して
いなかったタイプのカジノも生まれてきています。
オンラインカジノが生まれて10年ですが、これからの
1年はこれまで10年よりも大きな変化があるのかも
しれません。
オンラインカジノファンニュースレター (発行者: ocf)
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【追伸】
ミリオネアズクラブのジャックポットがGIGSEの前に出るという
前回の予言は見事に外れました。
まだ上昇を続けていて、これを書いている時点で290万ドルに
近づいています。
ジャックポット額の伸びは多少鈍化しているようです。
でも、このまま300万ドルを超えてしまうのでしょうか?
私も狙っていますが、なんとなく間延び気味になってきました。