セカンドライフでカジノが全面禁止に

セカンドライフ(Second Life)の中のバーチャルカジノが合法かどうか、議論やFBIによる調査が行われてきましたが、ついに禁止されました。
Wagering In Second Life: New Policy (Official Linden Blog / 2007年7月25日)
今年の4月から、セカンドライフではカジノを宣伝する行為は禁止になっていました。
が、カジノを含むギャンブルそのものがセカンドライフで全面禁止されたのは初めてです。
もっとも、これまで放置していたのがどうかしているとも言えます。というのは、ネッテラーのような代替決済手段を通してお金を賭けるオンラインカジノと、RMTでのリンデンドル交換を通してお金を賭けられるセカンドライフ内のカジノと、やっていることは同じだからです。

While Linden Lab does not offer an online gambling service, Linden Lab and Second Life Residents must comply with state and federal laws applicable to regulated online gambling, even when both operators and players of the games reside outside of the US. And, because there are a variety of conflicting gambling regulations around the world we have chosen to restrict gambling in Second Life as described in a revised policy which is posted in the Knowledge Base under “Policy Regarding Wagering in Second Life”.

つまり、セカンドライフを主催するリンデンラボ(Linden Lab)は、ネット賭博についての米国の法律に従うということです。
そして、これは、カジノを運営したりカジノで遊んだりするセカンドライフのユーザーが米国の外にいる場合であっても適用されるそうです。
新ポリシーでは、RNG(乱数生成プログラム)によってゲームの結果が決まるものや実際のスポーツイベントの結果に賭ける行為はすべて禁止ということになっています。
たとえば、以下のゲームは禁止と明記されています。

  • Baccarat
  • Blackjack
  • Craps
  • Faro
  • Keno
  • Pachinko
  • Pai Gow
  • Poker
  • Roulette
  • Sic Bo
  • Slot machines

パチンコもあったのでしょうか?禁止になっています。ポーカーについては、実際の世界ではスキルゲームかギャンブルかという議論が盛んです。が、セカンドライフではギャンブルと分類されてしまったようです。
「セカンドライフは退屈」とか、「セカンドライフは終わった」とか、「いまさらセカンドライフに広告や店を出している企業はどうかしている」とか、セカンドライフについては最近否定的な意見が目立ちます。
遅ればせながら今頃になってセカンドライフブーム(?)になっている日本でも、こんな記事が出てきています。
Second Lifeには閑古鳥が鳴いているの?(Coffee Break)
そんな中、セカンドライフで最も人気のある行為(バーチャルセックスとギャンブル)のうちのひとつが今回禁止されたことで、セカンドライフがビジネス的に成り立つのか?という疑問も出てくると批評するメディアも出ています。
Second Life Shuts Down Gambling (Forbes.com)
ただ、いくら賭博関連で稼げるといっても、オンラインギャンブル用の決済サービスをアメリカで続けていたNETELLERの創業者が巨額の罰金を支払うことになっているのを見て、リンデンラボ幹部も恐れをなしたのかもしれませんね。
(NETELLERが米検察と和解 支払い再開へ 2007年07月19日)
アメリカ政府にしてみれば、リンデンラボにもう少し儲けさせて太らせた後で、NETELLERのように幹部をとらえて「上納金」をせしめることを狙っていたのかもしれませんが・・・。
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